常陸 南酒出城

お城のデータ
所在地： 茨城県那珂市南酒出字蔵本
遺　構： 曲輪、土塁、横堀
形　式： 平城 築城者： 佐竹義茂 築城年代： 鎌倉時代


見　ど　こ　ろ
（ 主郭虎口と土橋 ）
（ 主郭西側の薬研堀 ）
　南酒出城は、久慈川右岸にそって西から延びる台地の先端部を利用して築かれている。この台地先端部は、東から南にかけて浸食谷によって西から切り離された地形となった要害の地形となっている。

　南酒出城は、この台地先端に東西約90m×南北約60mの主郭を置き、西側に二の曲輪・三の曲輪(民家敷地と畑地)、北に向けて四の曲輪・五の曲輪(蒼龍寺境内となっている一帯)が三の曲輪と梯郭式に曲輪を配置さた縄張りとなっている。

　主郭は、段丘崖となっている東と南を除いて北から西に深さ約6mの薬研堀で囲まれ、西に向けて虎口が開かれている。主郭の三方には土塁の遺構もあり、西の二の曲輪も北から西側に残る横堀と土塁と共に、見応えのあるが遺構を満喫することができた。 ただ、主郭と二つの曲輪を除く他の曲輪には遺構は殆ど残って折らず、蒼龍寺駐車場脇に城の案内板が立てられていた。


歴　　　　　史
（ 二の曲輪北側の横堀と土塁 ）
　南酒出城は、鎌倉時代に佐竹義茂によって築かれた。3代佐竹秀義の子義茂は、承久3年の承久の乱での戦功で佐竹惣領家より南酒出の地を分知され南酒出氏を称した。南酒出氏は、後に佐竹惣領家が与えられた美濃山田郷の支配する代官としてこの地を離れた。

　戦国時代、14代佐竹義治の五男政義を祖とする佐竹義賢(東家)が入り酒出氏を称した。佐竹東家は慶長7年に佐竹義宣の出羽移封に従い南酒出城は廃城となった。


お城へのアクセス
鉄　道： ＪＲ水郡線南酒出駅〜徒歩約15分
　車　： 常磐道那珂ＩＣ〜県道65号線〜県道31号線〜県道62号線
駐車場： 蒼龍寺の参拝者用無料駐車場を利用


ひとくち ＭＥＭＯ
佐竹氏一族南酒出氏が築いたお城。

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