駿河 葛山城


お城のデータ
所在地 静岡県裾野市葛山字富士畑
遺 構 曲輪、土塁、堀切、竪堀
形 式 山城 築城者: 葛山氏 築城年代: 室町時代


見 ど こ ろ
( 二の丸西側の堀切 )
 葛山城は、葛山館の北西にある仙年寺の裏山にあたる愛宕山に築かれた城だ。仙年寺境内から葛山城まで遊歩道が設けられ約10分ほどで登ることができ、東の出丸との間にある堀切のところに至る。

 葛山城は、愛宕山山頂に本丸・二の丸を置き、周囲を二段の帯曲輪が廻り、東西に延びた尾根筋に東西それぞれ出丸を配置している。出丸と主郭部の間にはそれぞれ二重の堀切が設けられている。また、仙年寺側の防御のために二本の竪堀が掘られ、これらの堀切や土塁などの遺構が良好な状態で遺されていた。


歴     史
( 二の丸虎口と土塁 )
 葛山城は、室町時代中期に葛山氏よって築かれた。葛山氏は、藤原道隆の子伊周を祖とし、鎌倉時代には幕府御家人であった。

 室町時代は駿東の在地領主として駿河守護今川氏に従い、戦国時代の葛山氏は氏堯−氏広−氏元と続いた。今川義元戦死後の永禄12年、氏元は今川氏真から離反し武田信玄に臣従した。

 その後、氏元は没落して葛山氏の名跡は信玄の六男信貞が継承した。天正10年、武田勝頼が天目山で自刃して武田氏は滅亡するが、葛山信貞もまた甲斐善光寺にて自刃し、武田氏と共に葛山氏も滅亡した。 


お城へのアクセス
鉄 道: JR御殿場線裾野駅〜バス/葛山
 車 : 東名裾野IC〜国道246号線〜県道24号線
駐車場: 仙年寺前の葛山城無料駐車場を利用


ひとくち MEMO
平時の居館と詰の城がセットで現存する貴重な遺構。

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