信濃 小出城


お城のデータ
所在地 長野県伊那市西春近字小出字城
遺 構 曲輪、土塁、堀切
形 式 平山城 築城者: 小井弖氏 築城年代: 鎌倉時代


見 ど こ ろ
 小出城は、東と南側の二方面が河岸崖となった河岸段丘先端部に築かれていて、特に南側は戸沢川が流れ深い谷を形成している地形となっている。

 小出城は、台地の南端に主郭を置き、曲輪の周囲をコの字状に堀切が取り囲み、特に東側は二重の堀切となっていて、土塁の遺構共々見応えのある遺構が残っている。

 この主郭を取り囲むように空堀の外側に、東・中・西城と3つの曲輪が配され、更に北側に空堀が設けられた縄張りとなっていた。ただ、西城がどの辺りまで城域かは良くわからなかった。


歴     史
 小出城は、鎌倉時代に小井弖(こいで)氏によって築かれた。小井弖氏は、工藤氏の一族でこの地の地頭となった一族とされ、建長3年の記録に小井弖能綱の名が残っている。

 小井弖氏は、戦国時代の弘治3年に武田信玄が伊那の郷村に夫役を課した資料や天正6・7年の上諏訪造宮帳に小井弖半兵衛・小井弖越前等の名が伝えられている。

 尚、小井弖氏は戦国末期以後どのようになったか分からないが、丹波園部藩主として明治まで続く小出氏は、尾張に移り住んだ小井弖氏の一族とか。


お城へのアクセス
鉄 道: JR飯田線下島駅〜徒歩約15分
 車 : 中央道伊那IC〜県道87号線〜国道153号線
駐車場: なし。


ひとくち MEMO
鎌倉から室町時代にこの地を領した工藤一族小井弖氏の本城。

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