近江 男鬼入谷城


お城のデータ
所在地 滋賀県彦根市男鬼町
遺 構 曲輪、土塁、石垣、堀切
形 式 山城 築城者: 不明 築城年代: 不明


見 ど こ ろ
 男鬼入谷(おおりいりや)城(高取山城と呼ばれていたが、最近、彦根市教育委員会は文化財遺跡登録名を男鬼入谷城とした)は、佐和山城のある彦根市鳥居本から一山林道で越えた山里、男鬼町南側の山の上に築かれている。 

 集落西はずれに比婆神社の鳥居があり、ここから細い林道を山頂近くの神社まで登る。比婆神社で男鬼入谷城探訪の無事を祈って参拝。社殿裏から比婆山頂を経て(山頂の先で山道は二股に分かれるので左の道を降る。)尾根筋を進み、二つ目のピークが男鬼入谷城だ。

 男鬼入谷城は、東西に連なる尾根筋を幾段にも削平した連郭式の縄張りで、城の遺構は完存と云えるほど良く残っている。

 主郭の東下には、主郭から堀底まで約7〜8m程の深さの大堀切があり、更に北に二重の堀切が連なる。主郭東の曲輪には、削り出し土塁の遺構が見ることが出来る。南側の二つの支尾根に対しても、二重の堀切を配してた小曲輪が防備を固めている。

 地元の林業の方しか訪れない場所だけに、男鬼入谷城を訪れる時は、1/25000の地形図とコンパスは必ず持参されたい。冗談抜きに遭難する可能性さえある山深い場所にある城なのだから。


歴     史
 男鬼入谷城の築城年代も築城者も定かではなく、歴史にも全く登場しない城だ。ただ、「大洞弁天当国古城主名札」に男鬼城主川原豊後守の名が見える。

 規模も大きくて砦クラスの城ではない男鬼入谷城が、どうしてこのような山深い里に築かれたか?男鬼入谷城の位置から、上平寺城〜鎌刃城〜男鬼入谷城〜勝楽寺城を結ぶ繋ぎの城でもあったのだろうか。


お城へのアクセス
鉄 道: JR東海道本線鳥居本駅〜タクシー約30分
 車 : 名神高速彦根IC〜国道8号線/鳥居本〜県道239号線〜市道
駐車場: 比婆神社前に約5台程度の駐車スペースあり。


ひとくち MEMO
山仕事の地元の方しか訪れないようなところにある山城。
一歩間違うと遭難する可能性すらある。 
熊や鹿は来るけれど、めったに人は来ない城だ。
  • 比婆神社までは普通車で登山道を登ることができる。神社から男鬼入谷城までは山道。この山道は、ハイキングコースではなく、地元の人が山仕事をするための山道だ。 
  • 熊はいるのかどうかは知らないが、訪れたときに鹿には出会った。念のため、熊ベルなどの熊対策グッズの持参されること。

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