周防 上関城


お城のデータ
所在地 山口県熊毛郡上関町長島字上関
遺 構 曲輪
形 式 山城 築城者: 村上吉敏 築城年代: 室町時代


見 ど こ ろ
 上関城は、瀬戸内海の海上交通における西の要衝であった上関泊と上関海峡を見下ろす城山に築かれていていた。村上水軍は私的な海関を通行税を徴収し、逃れようとする廻船には容赦なく海賊行為を行っていたのだ。

 上関城は、現在発掘調査が行われた後に城山公園として整備されているが、遺構は急傾斜地崩壊対策事業に伴う工事で消滅している。

 発掘調査で確認された城の縄張りは、城山の南尾根に主郭を置き、北に向けて伸びる尾根筋に二の曲輪・北の曲輪と並べ、北の曲輪の先端部には堀切を設けていていた。また、主郭には一部石垣の遺構も出土したとか。


歴     史
 上関城は、室町時代に村上吉敏によって築かれた。吉敏は伊予能島の村上義顕の子で、吉敏−武満と上関城を居城としている。

 天文20年、陶晴賢から将軍家の献上する米を積んだ廻船が宇賀島水軍に警固され上関の海関を武力で通過した。村上水軍(能島来島因島)は、安芸蒲刈で廻船を襲撃して貨物を略奪した。

 陶晴賢は、村上水軍を上関城から追い宇賀島水軍に守らせたが、村上水軍はこれに反撃して上関城を奪還している。この事が弘治元年の厳島の合戦に村上武吉ら村上水軍が毛利元就に与した要因の一つとなった。


お城へのアクセス
鉄 道: JR山陽本線柳井駅〜バス/上関
 車 : 山陽道徳山東IC〜国道2号線〜国道188号〜県道23号線
駐車場: 城山公園の無料駐車場を利用。


ひとくち MEMO
村上水軍の西の拠点となったお城。

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