伊勢 霧山城

お城のデータ
所在地： 三重県津市美杉町下多気字上村
遺　構： 曲輪、土塁、堀切
形　式： 山城 築城者： 北畠顕能 築城年代： 康永元年


見　ど　こ　ろ
　霧山城は、北畠氏館・詰の城と共に国司から南伊勢の戦国大名となった北畠氏の居城『多気城』を構成している。

　居館から背後の尾根にある詰の城をへて尾根筋を１時間ほど登れば、霧山城の南曲輪群だ。南曲輪群は、3つの曲輪から成るが、ここでは土塁や竪堀などの遺構はみなれない。

　鞍部を経て北の曲輪群へ。ここが霧山城の主郭部で、土塁囲みの主郭を挟んで西側に米倉あったのだろう蔵曲輪、堀切を挟んで二の曲輪がある。二の曲輪北面には土塁が残っていた。更に二の丸東には堀切が施されている。


歴　　　　　史
　霧山城は、康永元年に北畠顕能によって築かれた。建武3年に南朝吉野遷幸の時親房が南伊勢へ入り、田丸城を南朝の拠点にした。

　康永元年に北朝方に田丸城を攻められ、北畠顕能は多気の地に逃れた。その後、北畠氏は、8代具教まで多気を本拠に南伊勢5郡・伊賀・大和宇陀郡を治めていた。

　永禄12年、北畠具教は大河内城へ本拠を移して織田信長と対峙した。しかし、具教は信長の次男信雄と養子として和議を結ぶが、天正4年に養子信雄により三瀬館にて暗殺された。この時、多気も攻められ城代も討死にして落城、その後城は廃城となった。


お城へのアクセス
鉄　道： ＪＲ名松線伊勢奥津駅〜バス／北畠神社前
　車　： 伊勢道勢和多気ＩＣ〜国道368号線〜県道30号線
駐車場： 北畠神社の参拝者用無料駐車場を利用


ひとくち ＭＥＭＯ
南北二つのピークにそれぞれ曲輪群が配置された北畠氏の居城。

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