磐城 棚倉城


お城のデータ
所在地 福島県東白川郡棚倉町棚倉字城跡
遺 構 曲輪、土塁、堀
形 式 平城 築城者: 丹羽長重 築城年代: 寛永2年


見 ど こ ろ
 棚倉城は、久慈川の河岸段丘上に築かれている。本丸を二の丸が取り囲み、更に二の丸北側に三の丸を配した典型的な輪郭式縄張りとなっている。丹羽長重が後に築いた白河小峰城二本松城が石造りの近世城郭ならば、この棚倉城は土造りの近世城郭だ。

 現在では本丸の周囲に高々とめぐらされた土塁は、幅20間(約36m)もある大坂城級の水堀、しかもこれらの土塁・堀は「ひずみ」を多用している。これらの遺構を見るだけで「土の近世城郭」を満喫することができた。


歴     史
 棚倉城は、寛永2年に丹羽長重によって築かれた。元和8年、常陸古渡から5万石を領して棚倉に入封した長重は、当初赤館に入城したが幕命により新城を築いた。

 寛永4年、丹羽長重は磐城白河へ移り、摂津高槻より内藤信照が5万石で入封した。以後、内藤−太田−松平(越智)−小笠原−井上と棚倉へは徳川譜代大名が封ぜられた。

 天保7年、石見浜田より松平(松井)康爵が6万石で入封した。康爵は、竹島を利用した密貿易が発覚した為の国替えであった。慶応2年、松平康英は武蔵川越へ移り、代わって磐城白河から阿部正静が10万石で入封して明治を迎えた。 


お城へのアクセス
鉄 道: JR水郡線磐城棚倉駅〜徒歩約10分
 車 : 東北道白河IC〜国道4号線〜国道289号線
駐車場: 亀ヶ城公園前の無料駐車場を利用


ひとくち MEMO
土造りの近世城郭、土塁の高さと堀の規模に圧倒される。

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